第7章 シンドリア
「紅奏姫、おはようございます。」
ああ……
「姫、入ってもよろしいですか?」
扉の向こうから聞こえる声で一睡も出来ないまま朝を迎えてしまったことに気づく。
「はい…大丈夫です。」
ゆっくりと体を起こす。
軽く乱れた髪を整えて、開ききらない目を擦った。
「失礼しますね。王より姫様の衣服はシンドリアで過ごすには暑いだろうと服を預かって参りました。着替えがまだでしたらお手伝いしたいのです。」
そういって部屋を訪れたのは水色の髪の美人な女性。
「えっと……?」
「挨拶が遅くなりました。私はヤムライハといいます。」
すごく綺麗な……その、豊かな胸部をお持ちの女性。
「あ、はじめまして。私は煌帝国第六皇女練紅奏です。」
どうしても目につく大きな帽子と大きな杖。
以前大量に読んだ文献に思い当たるものがあった。
「あの…ヤムライハ様は魔法使いなのですか?」
「はい!私は水の魔法を得意としています。
姫様魔法に興味がおありなんですか!」
そう言う彼女の周りを、彼女の気持ちを反映するかのようにフワフワと水の泡が上へと飛んでは弾けている。