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愛に焦がれて眠る【ONE PIECE】

第1章 兄妹の絆


それから一日おきにルーミーは山と海を往復するようになった。
しかしなかなかエースに会うことはできなかった。

ある日のことだった。
山道を慣れた足取りで歩いているとエースとは違う目つきの悪い
山賊集団が向かい側から歩いてきてルーミーの目の前で止まった。

「なかなか上玉じゃねえかぁ。ちょうどよかった。今から酒を買いに町へおりるところなんだ。嬢ちゃん、案内しな」
「わた…私はお兄ちゃんに会いに…」
「来いっつてんだろ!」
恐怖で動けないルーミーを抱え上げ山賊は無理やりフーシャ村へと連れてった。

そしてマキノの店の前へと来た。
「ここで待ってな」
そしてルーミーを放り投げると中へと入っていった。
「棟梁は56人、殺してんだ。逃げたらお前も…」
ルーミーは恐怖と痛さのあまり泣き叫んだ。
その声はマキノの店まで聞こえてきた。

「うるせぇガキだ。さっき山道を歩いていたところを拾ったんだけどよぉ、上玉だから酌させて高値で売ろうと思ったのにうるせぇんじゃぁしょうがねぇな」
酒をかけられたシャンクスは下を向いたまま聞く。
「どうする気だ?そのガキ…」
「殺すさ」
その瞬間シャンクスはルフィの見えない角度で山賊を殺すような目で睨みつけた。
「そのガキに何かしてみろ。同じ目に合わせる」
「やってみろ、できるもんならな」
「命拾いしたな、ガキ」
山賊はルーミーにそう吐き捨て仲間を連れて去っていった。
ルーミーは茫然としていたがすぐに中にいる人達が気になり
酒場へ入っていった。

すると船員もシャンクスも笑っている。それに黙っているルフィではなかった。
「あんなのかっこ悪いじゃないか!何で戦わないんだよ!いくらあいつらが大勢で強そうでも!!あんな事されて笑ってるなんて男じゃないぞ!!海賊じゃないっ!!」
「気持ちはわからんでもないがただ酒をかけられただけだ。怒るほどのことじゃないだろう?」
その一言にシャンクスの偉大さにルーミーは気づいた。
しかしルーミーがお礼を言う前にルフィがゴム人間になったことが発覚しお礼を言うどころではなかったのだった。
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