第2章 3人のお兄ちゃん
次の日からルーミーは誰よりも働いた。
慣れない家事を懸命に働き、最初は不安そうに見ていた大人もルーミーの笑顔とひたむきさに癒やされていった。
「ルーミー、手ぇ、切れてるぞ」
ある日、外で洗濯をしているとエースが近づいてきた。
ルフィに紹介されてから名前を知ったがルーミーに対してルフィとは違う優しさがあった。
サボ曰くエースはルーミーを女の子として見てるんだろうなと笑っていた。
するとエースも負けじとお前も同じだろ!と言い返してルフィがオレだってルーミーのこと大好きだぞー!とルーミーに抱き着いて兄2人に殴られてたのを思い出した。
「ほらよ」
そんなエースがルーミーに渡したのは軟膏の入った容器のようなものだった。
「これなに?」
「その手の傷によく効く薬だ。痛々しいから早く良くなれよな!」
「ありがとう!エースお兄ちゃん!」
照れながら言うエースにルーミーは嬉しくて抱きついた。
その様子をこっそりと見ていたサボとルフィにからかわれて仕返しに行くエース。
それを笑って見ているルーミー。
ある日のことだった。
「おれ達はダダンの家から独立する!ルーミーも来るか?」
「うん!行きたい!!」
3人の誘いに二つ返事で頷いた。3人に認められたようでルーミーは嬉しかった。
いつまでもこんな日々が続けばいい、そう思っていた。