第1章 出会い
改札を出て、にのとくだらない話をしてると、前の方にすごい人だかりがあった。
人だかりを作っていくのは殆ど女子で、真ん中にはキラキラした男が3人いた。
「なんだ?あいつら。」
「知らないの?!」
にのは化け物を見たかのような顔をして驚いた。
なんだよ…
「うちの学校の王子って言われてんだよ。特に、真ん中のやつはすごいモテモテで、目があった女子はみんな惚れてしまうって。」
ちょー有名だよ。知らない奴なんているんだ。
なんて、にのが言ってくるのを無視して、そいつを見ていると、視線に気づいたのか、目があってしまった。
「どしたの?智」
「もしかして、智も惚れちゃった?」
「えっ ま、まさか。何言ってんだよ。」
「ふーん。」
「まぁ、俺たちのスロースクールライフを邪魔されないと良いんだけどね。」
「うん…」
まさか、あの3人に振り回されることになるなんて、俺もにのもまだ知らない。