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平等な死などない【ワンピース】

第11章 この気持ちを愛する貴方へ(※)


いつ居なくなるかは秘匿とされ、せめてはと今日中では無い事を知らされた三人は大急ぎで二時間の休憩を元帥に報告しに行った。その二時間でプレゼントと今まで隠し続けてきた想いをぶつける準備をするらしく、3人は各々「絶対に負けない」といった勇ましい顔つきで別れる

そんな中、クマラの脱退は海軍本部内に筒抜け状態となり、それぞれクマラに想いを寄せてる海兵たちがガープの執務室に顔を出してきた。その人数の多さにガープは頭を抱え、クマラはお得意の感情の理解力の無さを発揮しいい奴らだなぁとほのぼのしている

「クマラさん!こ、これ……!あのっ、前頂いたやつのお礼です!」
「おぉ、可愛らしいぬいぐるみだな。大事にしよう」
「はいぃ……♡」

自身より大きな体を持つクマラに白と黒の斑点模様の犬ぬいぐるみをプレゼントした海兵、ダルメシアンは自身の尻尾をブンブン振り回し、うっとりとクマラの微笑む姿を眺める。帽子を被り顔は見えにくいが、クマラの甘い香りは人の数倍で感じるからか常時蕩けた表情をしていた

そのダルメシアンを移動させ、照れた様子で大佐・モモンガは一つの箱を手渡す。中には紅色の口紅が入っており、周りから明らかに(性癖じゃん)と思わせるモノだ

赤い瞳は帽子の構造上よく鍔からチラチラと見えることがある。口元は常に見えている為、露出の少し多い服や健康的な肌と合わさって、若い海兵からは少しばかりそういう目で見られているという事が今ここにいるガープに漏れた

「拉致があかん!もう一人一人ここに置いてけ!」
「「えっ……!!」」

まだまだ部屋の外にもいた海兵達は、文句あるのかというガープの威圧に負けていそいそと指定された場所にプレゼントを積み重ねていく。こういう事を予想して、事前にプレゼントの中に手紙を入れている者は賢いだろう

漸く人の波が去ると、クマラは積み上げられたプレゼントに頬を搔いた。巨人族も通る廊下の前に行列を作るほどの人数、無論それ相応のプレゼント量なわけで……

「仕分けできると思うか?ガープ」
「知らん!」

クマラの人気っぷりに、顔バレしておらずとも人気では意味が無いとガープは怒りを露わにしていた。クマラとしては不老不死がバレなければどうということは無いが、ガープはそうもいかないのである
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