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平等な死などない【ワンピース】

第13章 出会いと別れのログ


書状片手にゾウへ上陸したロジャー海賊団一行は、現在各々役割を分担し活動していた。クマラは特にこれといった役目もなく、稽古中の若いミンク族の子達を暖かく見守っている

「マントかっこいい~!」
「オレたちも大人になったらこんな感じのマントつけれるかなー!」
「ふっ、お前達ならすぐにでも大きくなりそうだからなぁ」

稽古を終えた数名の子供たちがクマラの身体に抱きつき、あれこれと珍しい部位に興味を示していった。モフモフで可愛らしい集団に囲まれ、クマラも幸せそうにしている

そうこうしていると、稽古中だった子供達もそれを終えそそくさとクマラに駆け寄っていく姿が目撃された。特に外に興味を持っていたジャガーのミンク、ペドロは格別にクマラへの好奇心を全面的に出している

「いい香り……」
「なんだ、この香りが気に入ったのか?これは花の香りだ、バラという」
「バラ……」

クマラの腕の中で心も身体も蕩けてしまうようないい香りにペドロが微睡んでいると、クマラはそっとマントを脱ぎペドロにくるんでやった。周りの子達は羨ましそうにするも、クマラが高い高いを順番こでやり始めてからはそちらの争奪戦になる

ペドロはそれを眺めつつ、自身の身体を包み込んでも余るマントに目を向け密かに尻尾をゆらゆらさせていた。ピコピコ耳も動いて、気を弛めてしまえば喉もなってしまいそうなほどペドロの機嫌はいい。そんな中クマラが一通り高い高いを終えてペドロの元へマントを取りに帰ってきた

「なんだ、そんなに好きなのか」
「……うん」

ドキドキする胸を他所にペドロは返事をすると、クマラはそれを見てクスリと笑い「残念だがやる訳にはいかんな」とペドロを片手で抱き上げマントを取る。片手で掴まれ持ち上げられる事に心底驚いたペドロは、このままでもいいかもと顎の下を手に擦り寄せゴロゴロ喉を鳴らした
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