• テキストサイズ

平等な死などない【ワンピース】

第10章 意識し始めた頃


三人が能力の訓練をする中、それを遠くで見守る影が本部にあった。その中で一番影の小さな男は、フゥと息を吐き帽子を取る

「中々様になってると思わないか?センゴク」
「そうですね、少しずつ使いこなせている」

クマラの言葉に、その左横にいたセンゴクは目を細めて微笑みつつ答えた。若い海兵の切磋琢磨する姿に、若い頃の自分達を重ねているのだ

懐かしいと目を閉じて語るセンゴクに、クマラの右横にいた男は煎餅を齧り「うちのクザン中々だろ?」と自慢げに語り出す。稀に時間があれば鍛えてやっているだけに、少しでも成長すると嬉しいのだろう

「三人が能力を物にしたら、覇気を教えてやってくれよゼファー。相手がロギアとか特殊な体質だったら覇気は必要になる」
「それは勿論です。……そうなると、クマラさんは誰に教わるので?」

クマラは現在ゼファーの休憩時間外で暇な時に覇気を教わっている。だが、覇気を教えるとなるとやはり時間と労力は掛かるので三人+クマラの状況はゼファーも流石に厳しいものがあった

それを考えたクマラは、少し悩み「ガープとセンゴクがいるな」といい案を出したかのような顔で言ってのけた。ガープとセンゴクは選んで貰えた事に嬉しそうな顔をしたが、ゼファーは駄目だと一刀両断する

「なんでだよー」
「ただでさえ常務で忙しいお前たちに何を教える時間があるんだ?」

呆れたような顔で話したゼファーに、それもそうかと悩み始めるクマラ。俺はどんな時間でも教えてやるぞとクマラの顔を覗き込むガープだが、夜更かししていい歳じゃ無いしなぁと却下される

「まぁ、俺も基本は分かってるし後は訓練だけだしな。今度三人に混ざってみよう」

今の覇気がロギアの三人にどれだけ通用するのか確認だけでもと語るクマラに、センゴク達はまぁそれくらいならと頷いた。完璧とは言わずとも、ロギアは意識をすれば基本ダメージは入らない。特に攻撃されると分かっていて生身で相手をするロギアの能力者などいるはずが無いのだ

明日にでも話を持ちかけようと、クマラは帽子を被りガープを連れて部屋に戻った。ガープが部屋主だからだが、腕をひかれて一緒に部屋に戻ると言う事実にガープはニヤニヤが止まらない

翌日、クマラのいない所でガープはセンゴクから関節技を決められた
/ 139ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp