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平等な死などない【ワンピース】

第13章 出会いと別れのログ


魚人島付近に来たロジャー海賊団は、魚人島国王ネプチューンに事情を説明し入島。最初こそ警戒されたものの、何とか入ることに成功した

「シャボンのようには壊れない様だな」
「当たり前じゃもん。そう簡単に壊れては生態系の問題が生じる」

初めて来た魚人島を一人で見回るクマラをネプチューンが迎えに来たのか、その大きな身体がクマラの背後に現れる。ジョイボーイという者の謝罪文(ポーネグリフ)のついでにリオポーネグリフを見つけたと、ロジャー達はそこで立ち話をしているようだ

「お前もロジャー達の仲間なんだろう?早く行くんじゃもん」
「あぁ、すぐに行こう。だが少し街並みを見ていたい」
「そうか……なら、少し案内してやる」

ロジャー達に連れて来てやると言ってきたネプチューンは、共に帰るため目的の街を見せてやることにした。連れ帰ると言った手前、その目的を忘れて帰ることは出来ないのだろう

「中々幻想的な場所もあるようだな、ネプチューンとやら」
「うむ、俺もそう思っているんじゃもん」

あれやこれやと案内され、クマラは満足気にネプチューンが最後に案内する道を歩いていた。無論、ネプチューンが案内するのはロジャー達の待つ宮殿内である

「あっ、クマラ~!」

目的を済ましたらしいロジャーがやってきたクマラに手を振る。小さくそれを振り返すとロジャーは大層喜び、クマラが歩いてくるのを待ち切れず近くに駆け寄った

「無茶するなよロジャー。最近体調悪くなりやすいのに」
「良いんだよ!変な病気じゃないんだから」
「それはそうなんだろうが……」

自分とは違いロジャーは普通の人間であることを、クマラは重々承知している。だからこそ少しの不調も気になってしまうし、心配し続ける。そんな優しい気持ちを悟り嬉しく思いつつも、病の事を話さないと決めていたロジャーは少しばかり罪悪感のある表情でクマラに笑いかけた
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