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平等な死などない【ワンピース】

第13章 出会いと別れのログ


あの後出航したロジャー海賊団は、船の整備をしようと水の都W7へと船を進めていた。あの海流の圧で少し無茶をさせてしまった為、この船を作った本人に見てもらうのだ

クマラは水の都と聞いて溺れないかの心配をしたが、泳げる船員が多いし誰かと行動していればもしもの時なんとかなるだろうと高を括る。死なないにせよ、そこから流れて海に放出され行方不明になど流石のクマラもなりたくは無いのだ

「その島では知り合いがいるんだな、ロジャー。お前の様子だと信頼出来るものだとは思っているが」
「あぁそうだとも!俺たちの今の船を造った奴だからな!」

勧誘したけど断られたんだと一喜一憂するロジャーに、クマラはクスクス笑いつつそういう事もあるとロジャーの頭を撫でた。ロジャー本人もクマラに撫でられ、気分がいいのか口元が緩む

その様子を眺めていたミンク族の2人は、むむむっと目を細めてゆるりゆるりと近づいていく。クマラがそれに気付き振り返ると同時に、二人はクマラの両脇にそれぞれ突っ込んだ

「わふ、わふ……」
「にゃんごろ……」
「あっ!お前らずるいぞ!俺も!」
「おいコラ船長」

クマラの手で撫でられしっぽを振り、喉を鳴らす二人を見てロジャーはクマラの真正面に抱きつく。ただ筋肉しかない胸板を押し付けられても喜べないクマラは膝でロジャーを退かした

「アイツらばっかずるい」
「ロジャー、お前に獣毛はないんだぞ」

クマラからシッシッと追いやられたロジャーはいそいそと親友レイリーの元へ歩いていく。そこで愚痴を聞かされたレイリーも肩を竦めてロジャーの言い分を少し聞き流した。あの二人がこの船にいることがわかってから、この流れは頻繁にあるのだ

「ミンク族っていいよな、クマラさんとの接触が軽いんだもん」
「それ船長の前で言うと締められるぞお前」

仕事をこなしていたシャンクスとバギーも、イヌアラシやネコマムシがクマラに撫でられているのを見て少しばかり嫉妬する視線を向ける。それに気付いたクマラは後で二人も甘やかしてやるかと、目の前のミンク族二人を満足するまで撫回すのであった
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