第12章 “鬼”の跡目の迷いと決意(映画のキャラが登場。飛ばし支障無)
デート騒動から約一年。クマラとバレットは酒を飲み合うほどの仲になった頃、エッド・ウォー沖でとある男の率いる海賊大艦隊とロジャー海賊団は衝突した。ロジャーに辞めようと青髪の少年バギーは言うが、周りからは「ロジャーは止められん」と笑われ、雨の中各々武器を取り始める
ロジャーや海賊大艦隊の大親分・“金獅子”のシキが言い合う中クマラは泣きわめくバギーの頭に手を優しくぽんと乗せた。そして慰めるように「不安なら俺の後ろにいればいい」と優しく微笑む
そんな笑顔をされてときめいたバギーだが、この口振りではクマラが無茶をする事を理解し「俺だって頑張れば!」と意気込み始めた。シャンクスはそれを見て「最初からそうしてりゃ良かったのに」と笑う
そして、圧倒的戦力差の中戦闘は始まった。幾度と打ち込まれる砲弾を二脚で着弾する前に落としていくクマラや、覇王色を使い敵勢力を削ぐレイリーやロジャー、奮闘する船員達にも限度がある。クマラが砲弾を受けて甲板に投げ出されたと同時に、海がこれまでにない荒れた状態へ変わっていく
「クマラ、お前は下がれ!俺がやる」
「ゲホッ……こんなもん、すぐに治る」
「お前に無茶させると船長が煩いのはよーく知ってるだろうに!」
船医であるクロッカスは、ロジャーの体調の様子を伺いつつ傷を癒していくクマラの前に立ち攻撃を受け流す役目を担った。不老不死を最低限バラさないようにするため、超回復のみがある設定でクマラはこの船に乗っている。ロジャーやレイリー、船医として事情を知らなければならないクロッカス以外はそういう認識だ
そんな中、バレットはクマラの怪我を見て集中的に狙おうとしてくる砲弾を受け流し、そのまま手にして投げ返すという荒業でクロッカスが防ぎきれない分を守っていた。守れば自分自身危うくなる事を理解しつつ、今のクマラにこれ以上の無茶をさせてはいけないと本能が叫んでいる
クマラが回復し、立て直すぞと戦闘に戻った直後に嵐が起きた。運が良くその嵐は大艦隊の半分を海の奥底へ誘い、海の流れはロジャー海賊団をまるで逃がすように変わっていく
航海士が海には逆らえないと舵をきり始めた。まだやれるとロジャーは叫ぶが、シキの方は事故に会い戦闘どころではない模様