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平等な死などない【ワンピース】

第12章 “鬼”の跡目の迷いと決意(映画のキャラが登場。飛ばし支障無)


《バレットside》

観察1日目、クマラを見ていて特に特別なものは伺えない。ただ妙に子供に好かれやすいのか、シャンクスとバギーに囲まれて抱き上げろとせがまれている。クマラも子供に弱いようでそれを聞いてやっている様だ

「なんだぁバレット、クマラのこと見つめてよ」
「観察してるだけだ」
「ふーん?ま、そういう事にしといてやるよ!」
「……」

見張りをしていた船員・ギャバンに絡まれ少しウザったいと考えたが、去り際の「ロジャー船長にだけは見られるなよ」と言う言葉にだけは肝に銘じた。観察とはいえ、ジッと見つめていてはそう勘違いされるのはまぁ普通の事だ。副船長は上手く隠しているから警戒されずに済んでるが、少しでもそんな素振りを見せればなんだお前と見られることは間違いない

自分に割り振られた仕事をしつつ、俺は子供たちの相手をしているクマラの観察を続けた。まだ若いのもあるからかはしらないが、シャンクス達も少し甘えたそうにクマラに張り付いている

「おいこらお前ら!ひっつき過ぎだぞ!」
「えー」
「えーじゃない!」

甲板に出てきた船長がクマラに引っ付く子供たちを下ろした。その代わりというように自分が抱きつき、ずるいずるいとクマラの足元に子供二人が群がる

クマラが「仕事はどうした」というと、二人は急いで自分にあてがわれた仕事に戻っていった。船長はまだ一緒にいたそうにクマラの手を握っているが、クマラにデコピンされてイソイソと帰っていく

「?どうしたバレット」
「……いや、なんでもない」

船員に話しかけられ、俺はこれ以上の観察は周りに怪しまれそうだと判断し断念した。自分も仕事に打ち込もうと掃除用具を手にしているクマラの姿はどうも似合わなくて、あいつは豪華な椅子に座って指示を出すのが似合っているような気もする
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