第110章 *終曲ディアソムニア*
だがリリアだけには、その細められたライムグリーンから"どうだろうなぁ?"と煽るあの甘い声色が聞こえてくるようで、その瞬間もう彼女が思い出でもゴーストでも関係なくなった。どんな存在となったとしても、結局自分は一生彼女には敵わないのだと悟り、深いため息をつくしかなかった
いつまでも自分に振り回されるリリアを愛おしく、そして愚かなやつだと笑い、最後に最愛の息子であるマレウスの頬を優しく撫でゆっくりと夜明けの光に溶けていく
マレウス『さようなら、お母様....
夜の祝福あれ』
離れていった温もりを惜しむように、母親の触れた頬を押さえながら、光の中へ消えたその姿に弔いのような祝福の言葉を贈った
シルバー『夜明けの騎士、レイア女王...
いや、父さん、母さん。あなたたちが俺を守ってくれたから、俺は本当に愛する人たちと出会えた...ありがとうございます。
どうか、安らかに...』
夢の旅の中でずっと指輪から守ってくれた父親。そして戦争の火から自分を守ってくれた母親
2人への感謝とこれからの決意を込めて弔いの言葉を贈ると、そんな息子の成長を心から喜び、そして安心したのか、夜明けの騎士とレイア女王は穏やかに微笑み、マレノア同様に夜明けの光と共に消えていった
リリア『..マレウスよ。この光景を忘れるな。この席にいるのは、いずれお前が失う者たちだ』
マレウス『...ああ、分かっている。時間は止められない。それでも...この喜びを、痛みを、忘れずにいたいと思う』
リリア『...そうだな』
セベク『うっ、うっ、ぐすっ..』
グリム『ふなっ!おい、セベク、何泣いてるんだゾ』
セベク『別に!...ううっ!僕はただ、ハッピーエンドに弱いのだ...!』
ユウ『ほぉ〜ん。意外とロマンチストってわけね。まあ、これでめでたしめでたしってことで』
『セベク、泣かないで。えっと...はいこれ。ハンカチ使って』
セベク『...ぐすっ、ぅぅっ..!ご、後日、洗って返す』
『ん...(みんな笑ってる。すごく幸せ..)』
グリム『おい、ユウ、レイラ。踊ってるやつらを突っ立って見てるだけなんて、つまんねーんだゾ。オレ様たちも踊ろう!ほら、早く早く!』