第110章 *終曲ディアソムニア*
窓に映る学園があっという間に星空瞬く夜空に変わり、雲が同じ目線に来るほど高さまで浮き上がった。下を覗き込むと、校舎はおろか賢者の島が全て一望できるほどの高さに少しの恐怖と大きな興奮が5人に走る
『わわ..すごく高い。学校がちっちゃくて見えなくなっちゃった』
エース『賢者の島がもうあんなに小さい..げ、幻獣ってすご...』
ユウ『中もほとんど揺れないし、こんだけ高く飛んでるのに気圧低下の影響も感じない。この馬車にかけられてる魔法のおかげ?にしてもすごいなマジで』
グリム『にゃっはー!さっきまですげー眠かったのに、眠気なんかぜ〜んぶ飛んじまった!マレウスのパーティーにレッツゴー!なんだゾ〜!』
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野ばら城・広間
暫く夜景と空中散歩を楽しみながらいくつか国を越えると次第に街の明かりも消え、眼下に茨で覆われた野ばら城の姿が見えてきた
馬車から降りて城門から中に入ると、広間には既に多くの生徒で賑わい、初めて訪れた野ばら城の厳かな雰囲気や天井や床までも張り巡らされた茨の蔦を興味深そうに見ていた
グリム『おお。もうみんな集まってるみてーだな』
エース『わ、天井まで茨が...本当にここがパーティー会場?』
『ここに、お姫様がいたんだよね』
グリム『お、おう。夢の中で会ったところだな』
ユウ『あれからすっかり廃墟になっちゃったんだなぁ..』
『そっか。2人はこうなってるって知らなかったんだ』
ユウ『レイラは知ってたの?』
『ん。シルバーさんと闇の中で一緒にいた時に見た』
リリアの夢の中をシルバーと彷徨っている中で見た思い出の一部。赤子だったシルバーとリリアが初めて出会った運命の場所。現実の世界で改めて訪れると、あの日の温かな名残が微かに感じられた
エース『トレインが昨日の授業で言ってたね。ここは昔茨の国のものだったけど、その後色々な権力者がこの場所を奪い合ったって』
デュース『今はその争いを仲裁した国際魔法評議会の管理区域として、どの国にも属さない特別な場所になっている..だったよな?』
『...お姫様のお城なのに..』
ユウ『そうだね』