第110章 *終曲ディアソムニア*
ブワァァァァ!!!
『『『『うわっ!?』』』』
若干ワクワクしながら話すデュースにツッコみを入れていると、一陣の風が吹き5人の体に風圧が襲いかかり思わず全員目を閉じた。それはすぐに止んで、一体なんだったんだと思い目を開けると、先程まで何もなかったはずの場所に黒い大きな馬車が停まっていた
『おっきい..』
エース『待って。あの馬車を引いてるの..馬じゃなくね?』
その姿によく目を凝らすと、それは馬にはないはずの大きな翼を生やし、猛禽類特有の曲がった嘴と凛とした鋭い眼光のを光らせる。地に着いた前足はその猛禽類の鋭い爪の生えた細くも強靭で、後ろ足は獅子ように逞しい
一種の複合生物のような姿に、正体に気づいたエースはワナワナと手を震わせ指差した
エース『まさか魔法動物学の教科書に載ってた幻獣ってやつ!?』
ユウ『(たしかグリフ◯ン、的なやつだったよね?初めて見たけどでっかいな..)』
エース『まじかよ..茨の谷ってそんなのまで存在するの?教科書に載ってる魔法動物なんて、全部伝説上の生き物だと思ってた。ははっ』
『鳥さん?ライオンさん?』
エース『幻獣さんな。鳥でもライオンでもねぇよ』
幻獣『エース・トラッポラ様、デュース・スペード様、グリム様。そして、ユウ様とレイラ・フィリアス様でいらっしゃいますね』
デュース『しゃ、喋った..!!』
存在だけでも見ることなど叶わないはずの幻獣が、更に口を開いて人間の言葉を話したことに一瞬体が硬直した
ユウ『キェェェェ!!シャベッタァァァァァ!!!!』
エース『うるせぇ』
幻獣『客室へお上がりくださいませ。私が会場までご案内いたします』
ユウ『あ、ありがとうございます。なんか緊張するなこういうの』
エース『分かる』
妙に声のいい幻獣に勧められ馬車(?)のキャビンに乗り込んでいく中、レイラは1人幻獣の方へと歩いていく
ユウ『あれ?レイラ、こっちだよ?』
『ん、待ってて。
ねぇ"げんじゅうさん"。ちょっとだけ触ってもいい?』
幻獣『構いませんが』