第110章 *終曲ディアソムニア*
月日が少し過ぎて、とうとう感謝の夕べの当日である5/15の夜が訪れた。マレウスの書いた通り光球となった招待状の導きの元、いつもは静かなメインストリートには何人もの人影が歩いていた
ユウ『くそ、ねむ..』
グリム『くぁ〜....むにゃむにゃ』
『...ふぁ..あふ..ん〜..』
ユウ『眠いね。にしても結構参加する人いるみたい。さすがに全校生徒ってわけじゃないだろうけど..』
慣れない夜更かしに欠伸を溢し、光球の後を追ってフラフラとした足取りで着いていく。他の生徒も眠そうにしていたり友人と談笑したりしながら、迎え場所である正門へとゾロゾロ群れをなして歩く
初春である5月でも夜は少し冷えるのか、足元を抜ける風に時折ブルッと身を震わせながら、メインストリートを抜け正門をくぐる
『んむ...こほこほっ!』
ユウ『また咳出てきちゃった。僕の上着、上から羽織る?ああ、あと帽子はしっかり被っておいてね。魔法評議会とかのお偉いさん方がいっぱいいるらしいからね』
『ん』
グリム『なあ、本当にこれでいーのか?普段ならそろそろ寝る時間だから、オレ様もう眠たくてたまんねぇんだゾ〜』
ユウ『そりゃ他のみんなも同じこと考えてるよ....って、あそこにいるのって..』
エース『お、ユウとグリムとレイラも同じグループなんだ』
光球が止まった先にはこちらに気づき手を軽く振るエーデュースの姿があり、見知った友人の顔に3人は内心ホッと安堵した
『...ぎゅ』
エース『はいはいおいで。おっ、ちゃんと帽子被ってきてんじゃん。で、体調はどう?』
『平気』
デュース『あまり無理するなよ。本当に酷くなったら、俺たちもすぐ一緒に帰れるようにカシラたちには事前に言っておいてあるからな』
『ん、ありがと』
頭や背中を撫でる優しい手つきの心地よさに目がとろんとしてくると、"寝るなよ"と鼻先をつんとつつかれた
デュース『先に出発したダイヤモンド先輩たちが、馬車がマジやばいみたいなBoomingをマジカメに上げてるんだが..一体どんな馬車が来るんだ?
まさか改造エンジン付きでマフラーバリバリだったり..?』
エース『それだけは絶対ないってことは分かる』