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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第32章 アズカバンの囚人



また2人で何かをブツブツ言っている

よく聞こえないのでほっとく事にした




隣では、ハリーが嬉しそうにロンとハーマイオニーと話している

「やったよ!シリウスと暮らせるなら、もうダーズリー家に戻らないで済む!」

どうやら、これからの暮らしについて話しているようだ




その姿を見るだけで頬が緩む

頑張った甲斐があった






(これで大丈夫だね、ペティグリューも捕まえてるし、ディメンターに襲われてもルーピン先生がいるし)

肩の力を抜く
最近泣いたり怒ったりしてばかりだったので、疲れのせいかどっと力が抜けた

屋敷の中にあるソファらしき椅子に座る

「ほへ〜、疲れたぁ」


そこでひとつ思いだす

(あれ?
そういえば、なんでシリウスの無実が証明されなくなったんだっけ?)


原作では、シリウスの無実が証明されることは無い
しかも、この後に起きる事件も彼のせいにされてしまう

何故だろう
自分は何かを忘れている



その時




ズキン


「っ痛…」


ズキン



痛みに襲われる

頭痛がして、まともに思考が働かない








トクン




(あぁ、また)




あの感覚だ



















『シリウス!リーマス!』


誰かが名前を呼んでいる

でもそれが誰だか見えない
何故か、その誰かは「自分の視点」にいるのだ

遠くに人が見える




(これは………
シリウスとルーピン先生?)



ひと目でわかる
しかし、どうも若すぎる

多分学生くらいの年齢なのだろう


声は言う

『君達〜、ちゃんとレポートはやってきたのかね〜?』
『……………レポート?』
『…………はぁ、リーマスは?』
『ご覧の通り』
『さすがは監督生、優秀だね!』
『おい!リーマスに色目使うなババア!!』
『使ってないよ!
それにシリウスが忘れてると思って声掛けたのに!』
『へっ、レポートなんざ白紙で良いんだよ』
『わー、ここにサボり魔がいるー
わーるいなー、わーるいなー、先生に言っちゃおー』
『あ゙あ゙ん?
てめぇゴーストのくせにチクリ屋やってんのか?』
『へっ、ゴーストを舐めるなよガキんちょ〜』

バチバチッ!!

『あぁ、なんで2人はいつもこうなるのかなぁ』





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