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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第31章 避けられる




そのまま進み続ける


やっと、目の前に先程のスリザリン生が見えた



肩を叩く


トントン


「んぁ?何だ?」
「(ニコッ!)」
「?」

ドカッ!

「ぅぐほっ!!」
「「うぅ〜」」


その場には似合わない、不自然なくらいの満面の笑みを浮かべる

その途端に、男子生徒の股を力いっぱい蹴り上げてやった


男子生徒は股を抱えて悶絶している


「ゔゔ」
「ちょ、ちょっと!いきなり何するのよ!先生呼ぶわよ!」
「はい?なんて?」
「っ…」


元の原因が何を言うのだろう

イラついて、女子生徒を睨み付ける
女子生徒は、蛇に睨まれた蛙のように身をすくませる





ヴィオラの中には
怒りが、渦巻いていた




だが、それを抑える

そして
ニコッ!と、黒い笑顔になって言った


「ねぇ、何してるの?」
「「…」」
「楽しそうだねぇ
寄って集って先生いじめて、服破って、挙句には罵詈雑言浴びせるなんて
私も混ぜてよ」

ヴィオラが出てきた事が予想外だったのか、スリザリン生は身を縮こませて何も答えない

すると、股を蹴られた生徒が起き上がる

「マ、マリエレンダ、何怒ってるんだよ
ただの冗談じゃないか、ははは」
「はい?じゃあ私があなたの服破いても罵詈雑言浴びせてもカバン投げ捨てても、冗談で済ませられるのね?」
「それはっ…」

男子生徒は萎縮する

何も答えられず、ただただ怯えているようだった

しかし

「大体、生徒の前でボロなんて着てくるからじゃない!
そんなもの着てるなんてホグワーツの恥よ!
私達はそれを指導してあげてるだけ!」
「そうだ!そいつが悪いんだろ!!」

周りはその声に便乗して、ヴィオラを非難する

それに驚いてしまう

自分の非を決して認めない
それがスリザリン生だと分かっていたが、これほどまでに幼稚とは思わなかった

「あははは、すごいねぇ、尊敬しちゃう
自分が悪いくせに人のせいばかりにするなんて
私、あんた達なんかと違って優秀だからそんな真似出来ないわぁ」

イラつきすぎて口から出たのがこれ

もう加減なんてできない

スリザリン生はやはりまた萎縮した




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