• テキストサイズ

銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第30章 銀の花の闇



でも、今は出てきてくれない



自分で何とかしなければ










「Msマリエレンダ、Msマリエレンダ」
「あっ、はい」

名前を呼ばれた
考え事をしていたので反応が遅くなってしまった

教卓でチョークを手に持つ先生は、不思議そうにこちらを見ている


「どうしたのです、授業に集中していましたか?」
「すみません、聞いていませんでした…」
「珍しいですね、具合でも悪いのですか?」
「その……頭が痛くて…」
「まあ、では医務室へお行きなさい
ただでさえあなたは病弱なのですから」
「……分かりました」


皆に見られるのを感じながら、医務室へと向かう

昔から倒れてばかりだったので、いつの間にか病弱というレッテルが教師陣の間で貼られたようだ


『愛の魔法』の事がバレないから都合が良いのだが、それはそれでなんかやだ。



「はぁ……」



まあ、贅沢は言わないでおこう




































ホグワーツの休日

またまた、マクゴナガルと一緒にアニメーガスの練習だ



「マリエレンダ、何か悩みでも?」
「えっ?」
「思い詰めたような顔をしていますが」
「あはは……すみません、ぼーっとしてました」
「……集中なさい」
「はい…」


またもやこれだ

集中出来ないせいで、叱られてしまう
マクゴナガルにも、嫌な思いをさせてしまった


「すぅー、はぁー」

呼吸をする

魔力の巡りを感じ取る


「動物の姿を思い浮かべて……」


マクゴナガルが小さく言う

言う通り、動物の姿を思い浮かべる



(えーっと、動物動物………)




ポフン!


「!?」
「ん?」


何か変な音がした

なんだろう


「まあ……これは……あぁ」


マクゴナガルが何やら目を見開いている

その目はヴィオラの頭頂部と腰の当たりに向いていた





これはなーにか嫌な予感がするぞ。





まさかと思い触ってみると






もふりもふり



「…………………」


あった

頭の上に、耳らしきふわふわのもの

腰にも、フリフリと揺れるタヌキのようなしっぽ



/ 428ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp