【文アル×FGO】誰ですか、図書館に賢王様を呼んだのは?
第1章 多忙な日々
「雑種がカルデアのマスター以外に仕事を持っているとは聞いていたが……これがお前の部下か? 指をさすわこいつ呼ばわりするわ……」
金髪。半裸。そして何より、この慢心極まりない発言。
「…………王様?」
「それ以外何に見えるというのだ、たわけ」
ギルガメッシュ王が、帝國図書館の、有魂書の部屋で、腕を組んで、仁王立ちしている。
「なんで、そんな……ここ……」
驚きのあまり言葉が出ない。なんでここにいるんですか、その一言が出ない。
私が固まっている姿を見て、かなり驚いていることに
ギルガメッシュも気付いたらしい。不敵な笑みを浮かべた。
「喜べ雑種! この我が直々に迎えに来てやったぞ!」
いやいやいやいや……え? 賢王様? 何言ってるんです?
「司書の知り合いなのか……?」
ようやく復活した花袋が私に目を向ける。
「……知り合いというか、上司というか、部下というか……」
マスターとサーヴァントの関係なのだから、常識的に考えれば私の方が立場が上だ。だが相手は古代メソポタミア、ウルクの慢心王──じゃなかった、賢王である。しかも英雄王よりやや温和とはいえこの性格だ。下手な事を口走れば、私も花袋も横光も殺される。
「と、とにかく、ここから出よう! いつまでもこんなホコリ臭い部屋じゃみんな嫌でしょ、ほら、私の部屋で話そう!」
私は誤魔化すように大きな声を出し、横光に目配せした。察しのいい彼は素早く花袋を立たせ、先立って廊下を進んでゆく。文豪二人が消えてから、私は室内を振り返った。
「王様も。行きますよ」
「なんだ、カルデアに帰るのではないのか」
「こっち今めっちゃ忙しいんで」
二人で廊下を歩きながら、私はちらちらと壁や装飾を見ていた。そういえば、帝國図書館は装飾や館内のデザインに金色がよく取り入れられているなぁ──などと気付いてしまうのは横に金ピカの人がいるからだろうか。