第2章 きっかけは勘違い(後編)
「……はい、もしもし」
一度大きく深呼吸をした後、思い切ってボタンを押す。
「、明けましておめでとう。なかなか出ないから寝てんのかと思ったぜ」
「おめでとう。ちょっと親と一緒にいたから、ごめんね」
久しぶりに聞く西川くんの声。メールなら昨日もらったけどね。レインボーブリッジをバックに撮った写メつき。
そう言えば私と西川くんって一応つきあってるんだよね?
蝦夷農祭のあの時に今まで通りと行ったけど、本当にそれっぽい事は何もない。
クリスマスだって出かけたりとか特に何もなかった。むしろ男子は揉めたようでクリスマス自体の存在を消したらしい。
そんなこんなで私と西川くんの距離はずっと変わらず。お互いに二次元優先だし、こんなもんなのかな。
「もうこっち戻って来てるの?」
「おう、東京行ってた分帰ったらすげぇ作業が待ってた。学校戻るまで寝る暇ねぇかも」
「大丈夫?」
「寮にいた方が寝てられっかも」
「あはは、それ授業中のことだよね」
電話だと直接聞くよりも少し掠れて低く聞こえる。でも数日離れてるだけなのにすごく懐かしい感じがしてドキドキした。
「寮に帰る日程はメールのままか?」
「うん、そうだね。ギリギリだと宿題写せないって文句言われそうだし」
「俺の分も頼むぜ、ちゃんと土産買ってきたから」
「了解!」
その後も少し話してから電話を切った。見たらメールの受信件数がすごいことになっていて全て返したころには疲れて眠ってしまった。