第7章 満たされない心、届かない想い、消えてくれない恋心。
「あぁ、新入りがいてな。今日式があるはずだ。そこで正式に紹介されるだろう」
「あっ!君が新入り?よろしくね!」
「はい」
チッ…誰かよく知らねぇが、うるせぇ奴だな。
他の奴らが集まってくると厄介だ。
できるだけ早めに終わらせてしまうか。
「おい、。ここが食堂だ。朝は兵士はここで食事をする。朝飯の時間になったらここへ来い。分かったな」
「わかりました」
こいつ、何を話しても無表情で受け答えをしやがる。
それに目を合わせようともしねぇ。
わざとそらしているようにも見える。
何のつもりだ?
「テメェ、式でもそんなふざけた態度で出席するつもりじゃねぇだろうな」
「…」
「おい、聞いてんのか?」
「聞いています。どこがふざけているのかわかりません。至って普通だと思いますが」
「テメェの言う"普通"ってのは人と目を合わせずにしゃべることなのか?」
「別にわざと逸らしている訳ではありませんが」
「あぁ?「おぉ!リヴァイじゃん!珍しいね!食堂で食べるの?」
チッ…
こんな時に奇行種が来やがった。
「朝っぱらからうるせぇな。奇行種は部屋でおとなしくお食事してろ」
「そんなぁ。冷たいなぁリヴァイは。ってかその子誰?エルヴィンの言ってた新入り?よろしくね~」
「よろしくお願いします」
こいつ…あからさまに対応の仕方がオレと違う。
しっかりとハンジの顔を見ているし、口角が少し上がっている。
俺の時はそっぽをむいて、目も合わせず、ニコリともしねぇ。
俺はバカにされてんのか?
「テメェ、馬鹿にするのも程々にしておけ」
「していません」
「なら、こちらを向け。俺と目を合わせて話せ」
「お断りします」
「あぁ?テメェやっぱり俺のこと馬鹿にし「まぁまぁ!二人とも落ち着いて、ね?」あぁ?」
「とりあえず、座ろうよ!」
ハンジに促され、近くの席に座る。
俺はを睨み、は先ほどと同じように顔を背けたまま。
見かねたハンジが口を開いた。
「何をいがみ合ってるのさ。リヴァイこそ何朝っぱらからそんなにイライラしてんの?昨日ちゃんと寝た?」
そういや、寝てねぇな…
「…とりあえず、そのふざけた態度を式が始まるまでにどうにかしておけ。いいな」
冷たく言い放った後、飯ののったトレーを取りに立った。