第6章 生きる意味を~数年後の自分~
リヴァイ…?
あの頃の可愛かった面影は全くない。
あぁ、終わった。
「そんなに強いのか?そいつは…そうは見えないが」
エルヴィンはフッと笑って言った。
「では、訓練をやらせてみろ。きっと驚く」
「チッ…テメェ、名前は」
「…」
「だ」
エルヴィン団長が答えた。
「来い。訓練に付き合ってやる」
「行ってこい、。大丈夫だ」
は…?
何が大丈夫なんだ?
リヴァイに付けられたあの日の傷がズキンズキンと痛み始める。
うるさい
「おい聞いてんのか?」
はっとして前を見ると怪訝な顔をしたリヴァイがいた。
オレの手を掴もうと手を伸ばしていた。
パァン!
思わずリヴァイの腕を振り払う。
「っ!触るな!」
「ッテメェ…」
「リヴァイ…落ち着いて。君も命知らずだねぇ。やめといたほうがいいよ」
いつの間にかリヴァイの後ろに赤い髪のゴーグルをつけた女が立っていた。
呆気にとられていると、振り払えないような力でリヴァイに腕を掴まれていた。
「…ハンジ、邪魔だ。どけ、削ぐぞ」
「触るな!やめろ!リヴァイ…!」
リヴァイの鋭い三白眼でにらまれる。
「あぁ?」
「…っ!」
怖い。
傷がズキズキと痛む。
「テメェ、上官に向かって呼び捨てとはいい度胸してるな」
「触るな!くそが!死ね!」
何が何だか分からなくなった。
今、自分がどうするべきなのかということすら―
懐に隠していたフォールディングナイフを取り出し、逆手に持ち換え、リヴァイの首めがけて振りおろす。