第4章 もう、離さない
オレは道に迷ったら、聞き込みをする予定だった。
しかし、その必要はなかったらしい。
オレの体はあの家を覚えていた。
楽しかったあの日々が恋しいのかもしれない
あの日々に戻りたい。
でも、オレにそんな勇気はないし、そもそもリヴァイがそこにいるのかどうかも分からない。
リヴァイは今、どうしているのだろうか。
あぁ、リヴァイに会いたい。
「…着いた」
あの家はまだ残っていた。
相変わらずのボロさだ。
ドアを開けると、かび臭いにおいが鼻を衝く。
「…っ!」
あの惨劇がよみがえる。
―『…ぅああぁぁぁぁぁぁ!!!!』
『なっ、やめっ、やめてくれ!うわあぁぁ!』
『汚ねぇ手でリヴァイにさわるなぁぁぁぁぁ!!!』
『うっ…あがっ…』
『リヴァイ…!』
『オレは化け物じゃない!やめてくれ!リヴァイ!そんな眼
でオレを見るな…!――