第3章 それぞれの生き方。
『二人で寝るとあったかいな』
『…』
『寒いか?』
無言でリヴァイは首を横に振り、オレに抱き着いてくる。
『ん~?なんだ。今日はやけに甘えん坊だな』
『…別に』
今日はリヴァイと初めて添い寝した。
リヴァイの家のベッド。
思ったよりふかふかしている。
オレがうとうとしはじめたころ、リヴァイがオレの名を呼んだ。
『』
『どうした?』
チュッ
『え!?あ?ちょっ…リヴァイ!なにすんだよ!』
『…ハッ』
こいつ、いきって頬に!…
ガキのくせに!
オレの顔今真っ赤だろうな…
見せたくねぇ…
自然寝返りを打ったように見せかけて、顔が見えないようにする。
『なぁ…こっち向けよ』
リヴァイは少し寂しそうに言った。
『しらねぇ、ガキは早く寝ろ。エロガキが』
やり返してやった…つもりだが、相当きいたらしい。
ギュッ
『なぁ……こっち向いてくれよ』
『仕方ねぇな。ガキはこれだから…』
『お前だって俺と年変わんねぇだろ。お前、何歳なんだよ』
『12だ。』
『俺の方が年上…だと思う』
『お前、何歳なんだよ』
『いわねぇ。お休み』
チュッ
再び触れるだけのキスをされる。
だが、大きく異なる点があった。
それは、頬ではなく唇と、唇が触れ合ったこと。
つまり…
ファーストキスを奪われたということだ。
『おやすみ』
理解が追い付かない。
そんなオレに何事もなかったかのように、寝る前のあいさつをするリヴァイにあっけらかんとしてしまい、怒る気も起きなかった。
『…おやすみ』