第13章 御守り
鶴丸「確か、あの時小夜坊まだレベルが低かっただろう?長谷部は念の為と持たせたんだ…。」
「そんな…!!」
鶴丸「ああ!小夜坊も長谷部も責めないでやってくれ!…あの時の長谷部は消えちまったが…。長谷部はもう消えない。そうだろ?」
鶴丸が長谷部に問いかける。
長谷部は蓮月の手に乗っている御守りごと自分の手で包み込んだ。
長谷部「一振目の俺の話は聞きました…。主、辛かったでしょう…。でも、一振目の俺はとても良い決心をしたと思っております。」
真っ直ぐに蓮月を見る目。蓮月は止まらない涙を拭わず流し続けながらも長谷部の目を見る。
長谷部「俺は最悪な状況になる事を察知し、防ぐ為に小夜に御守りを渡したのではないのでしょうか…。一振目はとても仲間思いの良い刀ですね…。
ですが、主を残して消えてしまったのはいけない…。主命を果たす。それがへし切長谷部…。
でも、生まれ変わりとして、俺が来ました。
もう主の前から消えないと、誓いましょう。」