第11章 向かう先
陸奥守「…分かってるぜよ。」
陸奥守の声が低い。そして鋭い目線を藤魌に向ける。
陸奥守「主を見捨てる刀が何処におる…?」
藤魌「…そうだよな…。すまない、取り乱した…。」
藤魌は一呼吸をし、真剣な眼差しで刀剣に命じた。
藤魌「まだこの事はお前達にしか伝えられてない。だから蓮月の代わりに命ずる。
南に骨喰藤四郎、東に太郎太刀、西に燭台切光忠。この事を向かっている部隊へすぐ様伝えに行き、大太刀から倒すように。そして大太刀から札を剥がすように。」
三振は頷きすぐ様命じられた方角へ走り出した。
藤魌「近侍の陸奥守吉行と鶴丸国永は北へ。」
陸奥守「おん、任せちょけ。」
鶴丸「主じゃないのはいけ好かないが、今回だけは聞いてやるよ。」
藤魌「…すまないな…。では、健闘を。」
サイバーが落ちたのと同時に二振は北へ走り出した。