第8章 襲撃
何がどうしてこうなったいるのか。思考回路がぐちゃぐちゃしている。
四箇所の結界が全て破壊されてしまった。
そして蓮月の目の前には背を向けた小夜左文字と大きく立ちはだかる大太刀が立っている。
「あ…」
小夜「主!!!」
普段聞かない小夜からの大きな声にハッと我に返る。
「小夜!!!」
小夜「僕はいいから!!本丸に行って!!!」
「そんな…、あなたじゃその大太刀には…!」
小夜「いいから!!!」
敵の大太刀が雄叫びを上げながら大きく振りかざそうとする。
その隙をみて蓮月は札を飛ばした。
札が大太刀の額に張り付き動きが怯んだ。
小夜は素早く蓮月の手を取り本丸へと走った。
小夜「この感じ、他もいるよね」
「うん…」
北の札は確かに古かった。だが結界は正常を保っていた。他の三箇所も特に感じてはいない。何故、全て破壊された…?
蓮月は走りながら形代を取り出した。
「緊急事態と藤魌さんに報告して!」
念を込め形代を飛ばした。形代は宙を舞いながら姿を消した。