第16章 まさかのスイッチ
(愛!!?私が!宗次郎に!!?宗次郎が…私に!!??///)
初めてのこと、胸倉を掴まれて口吻された時。
そして、ニ回目の…
『したいようにさせてもらいます。あなたのうるさいその口は僕が塞ぎますから。』
(じゃあ……あれらは……!?////)
ヒートアップした操は、ぎこちなく動いている叶の身体を揺り動かす。
「てか、叶さぁ、ムキになって否定するから余計怪しい!認めなさいよ!好きなんで」
「ちっがーーう!!!」
「わあっ!?」
再び驚いて転んだ操に向かって、ワナワナと全身を震わせながら、叶は力の限り叫び出す。
「決して、決して決して決して!!宗次郎のこと愛してなんかいないからぁぁぁぁ!!!!////」
「あっ!?待ちなさい!叶!!」
あらぬ方向へ駆けだしてしまった叶。
呼び止めて追いかけようとするも、スタートが遅れたことと、その隙に雑踏に叶の姿が紛れてしまったことで操はその場に立ち尽くすしかなかった。
「え…っ、ちょっとどこ行ったの!?叶ーー…!!」
まさかのスイッチ
もうどうにも止まらない。