第49章 彼女も十本刀に?
「え?私に?」
「お願いします!私の一生と志々雄さんの一生合わせて」
「早く言え。」
「早く言ってちょうだい。」
「これまたつい大見得切っちゃって。“戻ってくる時には由美さん鎌足さんに次ぐ美女になってるから!”って!」
「なんでそんな見得を切るのよ…」
「なんか化粧や着物でいい感じに仕立ててもらえませんかねぇ…!」
「…まああなた、平平凡凡ではっきりしない顔立ちだから…いい感じに化粧映えしそうね。この辺りをこうして、眉はこうして…」
「え?もうやってくれる?仕事早っ。」
「雰囲気をガラッと変えるとなると…でも紅はこの色なんてどうかしら…あら、いい感じね!よし、坊やが帰ってくるまでになんとかするわよ!」
その後は噂を聞き付けた鎌足さんがやって来たり。
鎌「由美さん!着物見立てたわよ!どうかしら!」
由「あら!いい色ね!?」
鎌「うーん、ただこの子胸がないのよね。」
由「そうよねぇ。それが問題よねぇ。」
「黙れぇ!胸には触れるな!触れてやるな!」
由「襟を広げるのは可哀想だから…」
鎌「いっその事、脚を少し出させる?戦闘員なら長い丈邪魔だし。」
「私、脚も別に美脚ではないんですけど…」
鎌「あんたねぇ!そんなモッサリした格好で私達に次げる立場になれるわけないでしょうが!」
由「あんた胸がないんだから我慢しなさい!」
「すっごくメンタル抉られる。代償か?代償なのか?」
叶でも(重量的に)持てそうな武器の調達を頼まれた方治が訪れてきたり。
「志々雄様、失礼しま…!」
「方治さん何その顔。」
「叶か?叶なのか?」
「どう!私めっちゃ綺麗じゃないですか!?すごくない?」
「年頃の娘がそんなに体を出すんじゃない!これを着ていなさい!」
「え、まさかの父ポジ……?」
着々と一派の計画は進んでいくのでした。