第7章 お気に入りの玩具
「なんですか。あ、これだけの言葉で興奮しちゃったんだ。」
「だ、誰がっ!ち、違います!!」
本当に単純な人だなぁ。
「必死になるところが怪しいなぁ。」
「な、何よー…自分は大人なのかよー…」
「愚問ですね。」
「腹立つ。」
まだ赤い頬がぷうっと膨れたけど、次の瞬間にはまた四乃森さん四乃森さんと馬鹿の一つ覚えみたいに呆け出していた。
そんな叶さんをからかい甲斐があって面白いなぁと思いつつ。
夢中になって(彼女自身、接点がなさすぎるからほぼ妄言だったけど)、彼について語る彼女を少しだけ複雑な気持ちで眺めていた。
お気に入りの玩具
(でね、でね♪)
(まあいいや、僕には関係ないし。)
(?)