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犬猿の仲

第1章 1



「2人とも私のこと嫌ってる・・から」



そう言った先輩の顔は無表情なのに、どこか悲しげだった。






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私は奥村瑠璃。期末考査前にテニス部のマネージャーになりました!

うちの学校のテニス部は人気があり、女子たちの憧れの的の部活動です!そんな部活に入部出来たのが喜ばしいことなのか喜べないのか・・・

最初は周りの反応を凄く気にしていました。
人気のある部活故、ファンクラブもあるわけで・・・
睨まれたらどうしよう!とビクビクしていましたが、入ってみるとそういうこともなく平和に過ごしています。

うちの部にはもう1人マネージャーがいます。

名前はつばき黒瀬さん。1つ上の先輩です。

私は黒瀬先輩と呼ばせてもらっています!



先輩と初めて仕事を教えてもらった時は無表情だしあまり話さないから怖い先輩かも・・と不安になりましたが、段々一緒に業務を重ねていくうちに優しい先輩なんだなと気づいていきました。


そんな先輩がある日私に相談をしてくれました。

「部員と仲良くするにはどうすればいいか」と。


それを聞いたときどう答えていいものかと戸惑いましたが、先輩がいつになく真剣に聞いてきたので私も真剣に答えなくては!!

そう思い、今の今までずっと話を聞いていたのですが・・・



「2人とも私のこと嫌ってる・・から」


先輩は目線を下に向けながらか細い声で言いました。
先輩はいつも無表情だけど、その時の表情は・・少し曇ったような・・悲しそうな顔をした気がしたんです。




そんな表情をしてしまった私は戸惑ってしまい、その時良い言葉をかけることが出来ませんでした。




あの日からかれ3日。私は先輩が気になってしょうがなかったので、今日は先輩をウォッチングすることに!


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