第1章 1
「私には無理ですよぉ~・・」と干しかけていた洗濯物をくしゃっとし、困り顔でそう言った。るりりはどうも日吉が苦手らしい。あの雰囲気と無表情が何考えているか分からないとかなんとか・・
「結構いい人だよ」
「まぁそれは思いますよ、当番で回ってきた時私より動いてくれましたし・・」
「あ、私の時も」
「マジですか!」
「うん」
「でもありがとうって言ったら「お前作業1つ1つが遅すぎる」って睨んできたんですよ!」
「え?そうなんだ?」
「はい!!とっても怖くて!!私、この人苦手って思いましたね」
「あ~・・何となく共感できるかも・・」
「ですよね!?」
るりりにも苦手な人いるんだなっと新たな一面を見れた気がして少し嬉しく思った。
やっぱり誰しも苦手な人っているのか・・・
するとるりりが「先輩は苦手な人いないんですか?」と私の顔を覗き込むように首を傾げ聞いてきた。