第1章 1
かれこれ1時間
やっと会議が終了した。
皆で意見を出し合った結果、「全校集会を開いて身だしなみチェックを行う」ということになった。
全校集会か~・・だるいなぁ~とか思いつつもまぁしょうがないかとその場を乗り切る私。
「お疲れ様でした~」と皆がばらばらと会議室を出る中、私も出ようと席を立つ。
だが、
「おい、つばき」
・・・・。
「・・!おい!無視すんなっ」
・・一体なんだというのだ。
私は席を立ち、椅子を机の中へしまいこもうとしたと同時に跡部に呼ばれた。
そして、一時停止するもそそくさにドアの方に足を運ぶ私に跡部はもう一度私を呼び止めた。
「・・・何?」
眉間に皺を寄せながら跡部のほうへと顔を向ける。
跡部もそんな私を見て眉をピクつかせたが、ぶっきら棒に手に持っていた紙を私のほうに差し出す。
「ほら、図書館に追加したい本の書類だ。確認してやったぞ」
「あー、どうも・・。」
ついこの間跡部に提出した本の追加報告書。
本校では何故かこういう判子のいる書類を生徒会長に回すのだ。普通は教員がやる仕事なのだろうが・・・。
不思議でたまらないが跡部に判子を押してもらわないと本の追加許可が降りないのでしぶしぶ毎回渡すのだ。