第13章 ●夜会の後●
それと思い出したことがあったら、と言われたがクスリの症状の一つに若干の記憶障害があり、クスリを飲んだ前後のことがイマイチ思い出せなかった。
「いえ、クスリの影響か記憶が曖昧で…
あと…あの…むしろ兵長には変なことに付き合わせてしまいご迷惑をお掛けしたと思っています…」
気まずいがなんとか答えた。
「そうか。それで、身体の具合はどうだ?」
「ありがとうございます。兵長からはまだクスリが抜けてないと言われたんですが、何ともないようです。なので休む必要はないのではないかと…」
昨日は衣摺れすら辛かったが、今は全く感じない。
兵長はああ言ってたが、これでもクスリは抜けてないのだろうか。
「いや、しばらくは休んでいなさい。まだクスリが抜けてないのは間違いない。それとも早くクスリを抜きたければ私が手伝っても構わないが」
え?と思った瞬間、エルヴィン団長が私の首筋に噛み付いた。
「あっ………」
声が漏れたと思ったら、一気に身体が疼き始めた。