第12章 ●選択●
クソっ、俺もエルヴィンもいたのに…
急いでエマを毛布で包んだところで、エルヴィンがエルヴィンの同期で憲兵のナイルを連れて到着した。
衣類が散乱しているだけで強姦されたであろう状況は伺い知れた。
「リヴァイ、エマは…」
「見た限りでは間に合ってないが、本人に聞かないことにはわからん。犯人は逃げた後だった。とりあえず俺はコイツを連れて宿に行く」
「あぁ、そうだな。頼む。こちらは私が話をつけておく」
そしてエマを抱えて宿へ入った。
ベッドに寝かせ、身体を拭いてやるが様子がおかしい。
顔が赤らみ息が荒い。
身体を拭くために近づけた手にもびくっと反応する。
「媚薬…盛られて…」
エマが苦しそうに話す。
なんだと…
それでこの反応の仕方なのか…
「クスリ…抜いて欲しいか」
クスリを抜くには時間をかけて毒素を出すか、快感を味あわせて続けて短時間で抜くかしかない。
エマに選択をさせる。
こんな状況でも俺自身は大きく硬さを増していった。
正直エマが俺に身を委ねる選択をしなかったとして、俺は俺を抑えることができただろうか。
エマは傷だらけだがキレイな身体をしていた。
それがどこの誰かもわからんやつに陵辱されたかと思うと怒りがこみ上げる。