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白銀の女神[リヴァイ・エルヴィン]

第8章 初陣



巨人の口に咥えられたレイドの姿。
動こうとするが骨が何本か折れていて、上手く身体が動かせない。


「エマっっ…生きろっ…」


パキッ…


そう聞こえた瞬間、レイドの頭が巨人の口に消えた。



「うあぁぁぁぁぁぁ!!!」


叫びながら巨人に立ち向かおうとしたところをハンジさんに止められた。
右手のブレードを逆手に持ち替えた。


「ダメだエマっっ!!引くんだっっ!」


もう、離してくださいなんて言葉が出てこない。
巨人と目が合う。
レイドの身体がボトリと下に落ちてきた。



「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



身体が万全なら制止するハンジさんを振り切れたんだろうが、それは今の身体の状態では出来なかった。
巨人がこちらに近づいて来る。
もうなんだって構わない。
絶対に引かない。




瞬間、緑のマントの黒い影がこちらに飛んできた。


ズズッとこちらに近づいてきた巨人が目の前で力なく、どっ…と倒れこむ。




その上には漆黒の髪、小柄なシルエット、はためく自由の翼の姿があった。



「…おい、メガネ。これはどういう状況だ」




兵長の低い声が聞こえたと思ったら、私の意識はそこで途切れた。
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