第38章 ●戦いの後●
最初は触れるだけだったのが、お互いの舌を求めて情熱的に口内を網羅した。
私は持ったままだったカップを置き、兵長の首に腕を回して抱きついた。
兵長の心臓の動きを私は心臓で感じた。
「…兵長、大好きです。
…愛してます」
「あぁ、俺もだ」
兵長は私の身体を優しく横たえ、顔中にキスを落とした。
「ふふっ…くすぐったいですよ」
「ようやくまともに抱けるんだ。
しっかり味わわせろ」
そしてまたキスで唇を塞がれた。
兵長の舌が、私の舌を絡め取り、上顎や歯列まで余す事なく舐めあげた。
「…ふっ…、はぁっ……」
吐息が口の端から溢れた。
兵長が唇を離すと、二人の口から銀の糸がつうっと引いた。
兵長は私の首筋に唇を沿わせた。
耳を手で優しく撫でられ、兵長が触れたところが順番に熱を帯びていくのを感じた。