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白銀の女神[リヴァイ・エルヴィン]

第25章 リヴァイ班


エマの鎖骨にあったのは、間違いなく誰かにつけられた跡だった。

俺の狼狽えようは酷いものだった。
エマにそれが伝わっていたかはわからないが。


エマは一時、俺やフロイドに抱かれていた時期があったが、全て理由あっての事だった。


その後はそういった様子は一切無かったし、エマは恋愛感情は兵士には不要とでも言わんばかりに毎日を過ごしているように見えた。


特定の人…所謂恋人を作る気も身体だけの関係の相手も持つ気が無いなら、それはそれで良いと思っていた。
エルヴィンと俺のところを交代で顔を出してくれて茶を飲み、世間話をする。
そうして側にいられるだけでも良かった。


特にフロイドの件では強引に色々されていた事を知っていたので、思い出させないよう自分から迫りたいのを必死に我慢していたのだ。


だが、そういう事をする相手がいるなら話は別だ。
遠慮する必要がねえ。
俺が必ず奪ってやる。



しかし、いつからだーーー
俺が兵舎を離れてからーーー
エマが俺のところへ来なくなってからーーー
レイラとの事を見られた後からなのかーーー




ーーーーまさか…エルヴィン?ーーーー


ふとエルヴィンの顔が思い浮かんだ。

他にも兵士は数多くいる筈だが、真っ先に浮かんだのはエルヴィンの顔だった。

そうだ。あいつもエマの事をかなり気に入っているようだった…

ちっ、それなら相手が悪過ぎるじゃねぇか。
クソが…タチの悪い人たらしめ…。
あいつは俺にすら未だ建前を使いやがる。
目的を果たす為なら手段を選ばない。
エマはそこもわかっているのだろうか。





悶々としたまま壁外調査を迎える事となってしまった。
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