第17章 大海原へ
「それもそうだな。○○、彼らの好意に甘えようか?」
「カラぴがいいなら、構わないわ」
「トト子ちゃんは、俺と結婚したい?俺、トト子ちゃんの意思を尊重するよ」
「私、この世界の言い伝えを知ってからずっと、新たなる翼がどんな感じなのか知りたくて、待っていたの。おそ松くんがクラーケンに絡めとられた時、仲間を逃がそうとしたでしょ?その仲間想いなところに惹かれたの。答えは、イエスよ」
「やったぜ!聞いたか、カラ松!俺もこんなかわいい嫁さんが出来たぞ!」
「かわいいってのは分からんが、よかったな」
「あ、そっか。輪郭しか見えないもんな」
タイタンは十四松とポリアフを手のひらに乗せた。
「俺も十四松になら、安心して妹をやれるぜ」
「でも私は戦力にはならないから、十四松が戻ってくるまで待ってるわ。足手まといになりたくないもの」
「分かった。必ず戻ってくるから、待ってて」
「うん!」
牧師役はイフリートが務めた。
「新郎は新婦を妻として愛し、生涯添い遂げることを誓いますか?」
「「誓います」」
「新婦は新郎を夫として愛し、生涯添い遂げることを誓いますか?」
「「誓います」」
「誓いの口付けを」
3組の恋人たちは口付けを交わす。とたんに沸き起こる歓声。
「ひゅーひゅーーー!!」
○○がカラ松に抱きつく。
「ぅおっ!どうした、○○?」
「ぐすっ……」
「泣いているのか?」
「だって……。こんな日が来るなんて、思いもしなかったから…。一生あの姿のままだとばかり……。カラぴには感謝しかないわ」
「それを言うなら、俺もだ。俺は今までずっと、レッドアイ族である自分が憎らしかった。だが、レッドアイ族だからこそメデューサの○○を見ても石にならなかったことを考えると、俺は○○に出会うためにレッドアイとして生まれてきたんだと思うんだ」
そして○○をそっと抱きしめ返す。
「ありがとう、○○。お前のおかげで俺はレッドアイ族であることに、ようやく誇りが持てた」
カラ松もまた、歓喜の涙を流した。
「幸せだーー」
「私も!!」
「トト子ちゃん!セ○○○しよ?!」
「寝ぼけてんじゃねぇぞ、ごるあああっ!!」
渾身のボディブローが炸裂する。
「ボゥエ!!」