第1章 ◆ありったけの愛を、君に。 碓氷真澄
「………」
結局眠れなかった。
まあ昨日、あれだけお昼寝してたんだから当たり前といえば当たり前なんだけど。
それ以上に、昨日の自分の態度に嫌気がさして眠れなかった。
真っ直ぐ気持ちを伝えてくれる真澄くんから逃げ出して、心配してくれた綴くんを追い出した。
何をしているんだろうか…。
わざわざあんな事を綴くんに言う必要もなかった。
真澄くんからの告白も、いつものように笑って流せばよかっただけ。
それができなかったのは……
「………。いつまでも引き摺ってらんないよなぁ…」
パチン、と自分の頬を叩いて、気持ちを入れ替える。
さあ。今日も頑張らなきゃ。