• テキストサイズ

【A3!】恋する劇団

第3章 ◆あなたとなら  伏見 臣


「………」



しかしいくら待っても、臣くんから返事は貰えない。
怪訝に思い、顔を上げる。その時



「――ッ」


「ッ…ゆめ、みたいだ……」



顔のすぐ横で、彼の涙ぐんだ声が聞こえる。
私よりも高い背を屈ませて、その長い腕を背中に回して。
そこでようやく、彼に抱きしめられているのだと気づいた。



「お、おみ…くん…?」


「監督は、…左京さんと、付き合ってるから、好きになっちゃいけないって……」



それは、優し過ぎる彼からの



「おれ、俺も、優しくて、何に対しても一生懸命で、簡単に諦めない強さを持ってる――監督が、好きだ」



幸せ過ぎる告白だった。







きっと、これから先、苦労することは沢山ある。
ここの経営は機動に乗っていると言っても、いつまた、危機的状況になるかもわからない。
ゴッド座との対立もある。
不安が全く無い、訳でもない。


それでも、あなたが隣りに居てくれるなら、きっと大丈夫だって、今なら言えるんだ。
/ 40ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp