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私の初恋の人~その1~

第22章 発見


…しばらくするとホテルへ着いた…
私はしばらく眠りについていた。


ん、(あれ、ここはどこだ?)私は誰かの部屋で眠ってしまっていた。


「起きたい?おはよう」
そう言われると頭を撫でられる。筋肉質で男らしい手が私の頭にのせられる。

「…んぅ、」
見上げるとサラサラとした金色の髪のが私の頭上を靡いた。
蒼色の優しそうな瞳がこちらを見つめている。

「…ぁ、だ、団長!す、すみませんっ。こんな姿を晒してしまって申し訳ないです…ごめんなさい、寝過ぎてしまいました。(私は布団に潜って顔を隠す)」
私は慌てて潜ってしまった。

「いや、大丈夫だ。…君の寝顔も綺麗だったよ。っと、何でもない。ところで、君は先ほど寝言を言っていたようだが夢でも見ていたのかい?」
エルヴィンは私に問いかけた。

私は何も覚えていない。ぐっすり眠ってしまうタイプで気絶したかのように途中で起きることもない。
「すみません、何も覚えていないです。私何か変なことを言っていましたか?」
私は布団から出てエルヴィンに聞く。

「そうか、それならいい。苦しそうに藻掻いていたから少し心配になった。もしかしたら昔の記憶を思い出していたのかもしれない…。聞きたいことがあるから少し話をしようか。もちろんリヴァイも来るがいいか?」
エルヴィンはそう言うとスマホを取り出してリヴァイに連絡をする。

「わ、わかりました。記憶はまだ思い出せません…。」
私はそう言うと窓の外を見る。外には海が広がっている。遠くを眺めても壁は無い。なぜこの街には壁が無いのだろうか…。
そもそもなぜ私はここにいるのか、団長達にとって私の記憶はそれほど重要な事なのだろうか…。
考えれば考えるほど頭がくらくらする。めまいがしてくる。なぜ私は記憶を思い出せないのか、何もできないのか…私は記憶がないし戦闘でも使えない。生きてるのが馬鹿みたいだ…。
記憶を取り戻したところで何が変わるっていうのか…記憶を取り戻したところで私が伝えなかったらどうなるのだろうか。
何をすれば記憶を取り戻せるのだろうか…。
夢も何もかも思い出せない。なぜこれほどに記憶が無いなのだろうか。
団長にとって私は…。

「おい、…おにょ、クソでも詰まった顔をしやがって、漏らしたのか?」

「ひゃ、あ、はい!すみません、話聞いてませんでした。」
私は咄嗟にそう答えた。
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