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私の初恋の人~その1~

第20章 朝


この体制では私も持ちそうにない。
私はそう言うとベットから降りて支度をした。

(…そうだ。今はおにょの靴を買いに行かなければならなかった。忘れていた。盗聴器を仕掛けた奴の身元を特定するか…はぁ。せっかくおにょとの幸せな朝が迎えられていた途中なのに…なぜか仲介が入る。邪魔だ。邪魔な奴は始末する。)

私はため息が出た。せっかくいい朝を迎えられたというのに。だが、これからしばらくこの島にいるのにずっと誰かに跡を見られているとしたらたまったものではない。むしろ見つけられて良かった。

私はおにょに靴を買うと言っておにょの靴を持って部屋を出た。

「…まず、誰が仕掛けているか調べなくては。パソコンは使ったことがあるが…。これはセキュリティのゾーンか。」そう思い、近くのカフェで調べた。

店に入ると、髪の毛をくるくる巻いたおばさんのようなおっさんのような…スネ毛の生えた女性っぽいドレスを着た人が

「いらっしゃ〜い」と、私を迎え入れてくれた。

(…これは俗に言う「オカマバー」というものか。喋り方に特徴がある。私は受け付けないが…。話をするくらいならいいだろう。話は聞きやすそうだ。…それにしても朝からやっているんだな。)私はそう思いながらオカマに微笑んだ。

すると、私のことがよほど気に入ったのか
「あら!見かけない顔ね…。初めましてぇ〜。あたし、ミケ子って言うのぉ!こちらへどうぞ〜。」と自己紹介をし始めた。

「…あぁ。よろしく。ミケ子さん。」私は彼女の自己紹介を聞き流しながら案内された場所にいく。

席はカウンターだ。さっそく、スマホで盗聴器の位置情報などを調べた。すると…。

(…ん?ここはパラディ島。…まてよ、ここは壁内だぞ?)私は調べ間違えたと思い、再び調べ直した。
二回調べても結果は同じであった。私は眉間にシワを寄せた。
すると、「…あら、どうしたのよ。眉間にシワが寄ってるわよ?悲しいことでもあったの?いい顔してるんだから笑顔笑顔ぉ!」とオカマが話しかけてきた。
「…あぁ、褒めてくれてありがとう。うれしい。そこで、君に渡したいものがあるんだ。少し待っていてくれないか?」と私は言う。

すると、オカマは喜んだ。

「!?あらやだ。嬉しいわ!初対面なのに…ワクワクして待ってるわ!」と言ってカクテルなどを拭きながらしばらく待ってくれた。
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