第17章 bvひll
そうして30分ほどで浴場から出た。視線が多くてゆっくりできなかったじゃねぇか…。10時まで何もすることないからエルヴィンと館内をまわるか。浴場の近くに四角い箱のようなものを見つけた。
「エルヴィン、これはなんだ…。あったか〜いとかつめた〜いが書いてある。」これは缶詰か…風呂の後は缶詰を食べるのが文化なのか。リヴァイが疑問に思っていると、エルヴィンが
「これは自動販売機と言うらしい。略して自販機。お金を支払えば代わりに飲料水が出てくるそうだ。一つ貰おうか。だが、カードでは払えないな…」と言って四角い箱を見つめていた。
そうか、紅茶もあるじゃないか。他に買う方法はないのか?
「あいつに聞いてみるか…」やつなら知っているかもしれない。
エルヴィンにそう言う。
「おにょか?そうだな…。スマホの使い方もすぐ覚えるしな。」そう言ってエルヴィンは、おにょとLINEでやり取りをする。
数分ほど二人でメールをしていたが、急にエルヴィンの顔が怖ばった。
(…エルヴィン、どうした。あいつの身に何かあったのか?それとも、アニ•レオンハートについて何か情報がわかったのか?)リヴァイは冷静にエルヴィンを見ながら聞いた。
「…エルヴィン、どうした…顔がこわばってるぞ。事件でも起こったのか?」リヴァイがそう聞くと、
「…いや、何でもない。自販機の買い方がわかったぞ。このスマホのアプリをかざすと買えるそうだ。三人のスマホにも入っているそうだ。だが、名前が…」
エルヴィンがリヴァイにもアプリの画面をみせた。
(ほほう…これか。…なんと読むんだ?)
「PayPay」
エルヴィンが口を開いた。
「…パイパイ。」
(…パイパイ。)
リヴァイは沈黙する。確かに画面にはPayPayの文字が書いてある。
「…パイパイと言うのか…。早速使ってみるか。」
「…あぁ、そうしよう。」
そう言ってエルヴィンは自身のスマホを自販機に近づけた。すると、「ご利用ありがとうございます!ボタンを押してください!」
と甲高い声が聞こえてきた。(中に人でも入ってんのか?…気持ちの悪い奴め)そして、紅茶のあったか〜いと書かれたボタンをおした。
すると、ガシャっと音がして下に紅茶が落ちてきた。