第7章 聖なる夜の恋人たちは。【聖夜企画】
「……ナカ、締まってきたが…手前、そろそろか?」
快楽の波に飲まれ、余裕の無い奏音は無言で頷く。
「そうか。じゃあ………
イケよ。」
またもや耳元で囁かれ、奏音は身体をビクンと跳ね上がらせて達する。
「……イったばかりで悪いが…もう少し、付き合ってくれっ…」
そう云って律動を速める中也。
「……クッ……ハッ………」
少しした後、どうやら中也も達したらしく、奏音の横に倒れ込む。
「奏音…大丈夫か、?」
『……うんっ…中也。大好き。』
いきなりの言葉に驚きつつも、笑顔を浮かべる中也。
「…あぁ。俺もだ。」
そして、二人は長い長い口付けを交わした。
◇◇◇◇
少し仮眠を取った後、二人は中也の執務室に向かう。
勿論奏音は腰が痛んで動けないので中也の異能で移動する。
「……入っていいぞ。」
扉を開けると、そこには、イルミネーションで彩られた大きなクリスマスツリーがあった。
『……うわぁ……綺麗……』
余りの幻想的な景色に、奏音は言葉を失う。
「喜んでくれたなら良かった。
…はい。これ、手前に。」
そう云って中也は奏音に箱を手渡す。
『開けてもいい?』
「あぁ。良いぜ。」
了承を得ると、直ぐ様箱を開ける。
すると、箱の中には真珠のピアスが入っていた。
『うわぁ!可愛いっ…!』
「手前、ピアス付けてるから、良いかなって…」
中也は照れ臭そうに頬を掻く。
『ありがとう!』
そう云って奏音は満面の笑みを浮かべた。
『じゃあ、これ、中也に。』
笑顔の余韻に浸っていた中也に、奏音も長細い箱を差し出す。
「……開けていいか?」
『勿論っ!』
中也が箱を開けると、中にはネックレスが入っていた。
ネックレスの中心で輝いているのは深紅の宝石だ。
『お揃い…だよ?』
そうはにかんで奏音は自らの首に付いているネックレスを見せる。
「…ありがとう。最高の聖夜だなこれは。」
『うんっ…私も幸せ。』
暖かなイルミネーションの明かりに照らされた二人の笑顔は、眩い宝石に引けを取らない程、輝いていた─────。