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サンビタリア

第1章 第一章 ①





『なぁ アレ誰』


基礎練も終わり各自別れて練習していた時ロングティーに入ろうとしていた倉持に御幸は話しかけた。
御幸が指す方向、そこには副部長と監督、そして副部長と同じ位身長のあるスラリとした女子が立っていた。遠目越しでも分かる綺麗めの顔立ちの彼女に倉持も目を向けた。



『さぁ、?新しいマネージャーじゃねぇの?』


『まだ新一年生も入ってねぇのに早すぎねぇ?』


『俺が知るかっ!先輩たちに聞いた方が早いんじゃねーの』



『てか珍しいな お前が野球意外で関心持つなんて』と倉持は少し驚くように言った。
それもそうだろう、倉持に話しかけてきたこの男、御幸一也は野球意外はほとんど関心がない。教室でもスコアブックと睨めっこしてる様な奴だ。意外だと驚くのも無理はない。



『他意はねぇよ。ただグラウンドに知らない奴いたら気になんだろ』




御幸は然程興味はないと言うようにバットを持ち直しながら言葉を呟く。
そう、特別興味なんて無い。ただ御幸は先程目が合った時に気づいた見たことが無い女子を気にかけただけなのである。
まぁ確かに人の目を惹き付ける容姿をしていたのは確かだった。普通の女子よりは背は高く美麗と言うべきか。
ずっと礼のそばを離れずグラウンドで練習をしている部員達を真剣な面持ちで観ている彼女の瞳に少しの間釘付けになっていた。



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