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サンビタリア

第2章 第二章 ②







『あれあれ御幸くん、もしかしてそういうこと?』



『人を人とも思わないような態度を取るお前が・・・・・意外だ』

『ウガッ』



『お、お、おお俺は認めねーからな!!そ、そんな少女漫画的シュチュエーション!!あっちゃならねぇ!!』








『は?』




上級生達から急なからかいを素っ頓狂な声を出す御幸。
小湊の『あれあれ〜』言い方にウザさを感じ結城の辛辣な自分への評価に驚愕のあまり絶句した。




哲さんそんな事思ってたのネ・・・・・・と、





同じくつばきも先輩の言わんとする事を悟り、眉間にシワを寄せながら"また面倒臭い事になった"と内心呟く。


確かにつばきは御幸に対し憧れを抱いている所がある。が、本人がまだそれが恋愛情のものなのか、ただ選手一人としての憧れなのか気付けていない状態だ。
"よく分からない"がつばきの答えであるがこれを言うと主力組のイジりがヒートアップしそうなので何も言わず黙っている事にした。





『何を勘違いしてるか知らないですけど、そんなんじゃないんで』



御幸は冗談めかしく呆れ顔を作りながら顔の前で片手を左右に振り【違う】とジェスチャーを入れる。


実際つばきとは最近になって話す仲になっただけでそんな感じの素振りも見たことがない。


最初は外見が整ってるくらいにしか思わなかった。しかし、からかった時またに見せる頬を赤らめ動揺を隠そうとする仕草や普段ピクリともしない能面を崩し、ふにゃりと柔らかく笑う姿をもう一度見たくてつばきの姿を見つけるとつい茶々を入れたくなってしまう。
まるで小学生の好きな子に対する行動の様な感じがするが本人的にはコミュニケーションの一環なのである。


なので勘違いだと否定する御幸に対し、伊佐敷が若干悔しみを含んだ怒号の様な声を上げ始めた。





『あっったりめぇだろ!?ここは野球しに来る場なんだぞ?!!』



『純さん、落ち着いて、』



『落ち着いてんだろうが!!!大体こんなっ!野球部とマネージャーなんてっ!!王道の組み合わせじゃねぇかよ!!?』



『えぇ・・・』

『・・・・・。』






_____やばい、、

なんかスイッチ入れてしまった。









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