第2章 第二章 ②
周りの生徒達が部活見学に勤しんでいる頃、私は入部届けを部長である太田一義に提出し正式にマネージャーとなった。提出する際、太田部長には『これから頑張れよ!』と意気を鼓舞され圧倒された私は『あ、はい』しか言えなかった。
ここ数日で変わった事かいくつかある。
一つは私が部員全員の顔と名前ポジションを覚えた事だ。そのお陰で校舎内で出会っても私の方から挨拶を忘れること無く出来る様になったし何より同じクラスの野球部員を知れた。
高津広臣くんと岡健一くん
特別話す訳では無いが教室内で目が合えば会釈をしたり挨拶する仲になった。
きっと第三者の目から見るとえ?普通じゃね?と思うかもしれないが私にとっては大きな進歩だ。
前までは周りを気にする事もなくただ自分と他人、話した所で得られるものもないと思い完全に人と関わるのを避けていた。
でも最近ほんの数日間、部活での経験が思考を変え、広い視野と人との対話が必要な事だと気づき少しずつだが人間性的な面が身についてきているよいな気がする。
それが二つ目。
三つ目は同学年にマネージャーが入った事だ。