• テキストサイズ

サンビタリア

第2章 第二章 ②






朝練も終わり部員の皆は朝食の時間となっていた。
つばきは用具倉庫からBグラウンドまでボールカゴを運んでいた。 
なんでも昼からは新入部員の能力テストがあると聞いた。きっと先輩たちもタイムを図るために駆り出されるのだろう。
さっさと終わらせて朝食を食べにマネージャー室に行かなければならない。
朝は食べない派のつばきであるが『ちゃんと食べないと体持たないよ』と先輩達に指摘を受け今日はちゃんと朝食用のパンを持ってきていた。


BグラウンドはAグラウンドと大差なく設備もちゃんと行き届いているようだった。
つばきが運ぶ様頼まれていたのはボールカゴ一つとボールケース二つだったはず。
ボールカゴも重たいがボールケースもカゴの方に比べれば軽いが二つあるとなるとそんなに変わらない量だ。
効率よく終わらせたいつばきはボールケースを同時に運べばまた往復する事は無くなると思い、とりあえずまだ道具倉庫に仕舞われているボールケースを取りに向かうことにした。



Bグラウンドを出てすぐ食堂に向かってきている部員と出くわした。
あちらもこちらに気づいている素振りだったため『お疲れ様です』とよく顔も見ず声をかけ過ぎ去ろうとしたが部員の一人に呼び止められ、仕方なく振り返る。




そしてその時気づいた。

呼び止めてきたのは御幸だったのだ。










/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp