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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第132章 ◇第百三十一話◇互いの胸の内【女型の巨人編】


調査兵団に籍を置いて5年以上の調査兵しか知らされていない壁外調査の計画は、順調に進んでいた。
エルヴィンの睨んだ通りの事態になれば、恐らく確実に、大勢の調査兵が死ぬことになるだろう。
会議が終わり、長距離索敵陣形の配置図をすぐに畳んだリヴァイの隣で、いつまでも配置図を念入りに確認しているハンジの目は、そこに載っている仲間の名前を焼き付けようとしているようだった。
この中のどれくらいが、無事に帰ってこられるのか。
自分は、帰ってこられるのか。
壁外調査前はいつも、気が狂いそうになる。
続々と会議室から出て行く幹部達を見送り、残ったのはリヴァイとハンジだけになった。

「の様子はどう?明日のこと不安に思ってはなさそう?」
「そんなこと聞くために、無駄に残ったのか。」

至極面倒くさそうに言うリヴァイだったが、席を立つことはしなかった。
長距離索敵陣形の配置図を見ながらも、隣に座る自分のことにも意識を向けていることには気づいていた。
何か確認したことがあるのだろうということ、そしてそれが、恐らくのことなのだろうということは見当がついていた。
背もたれにもたれ、脚を組み、天井を見上げる。
そういえば、トロスト区に残る巨人の掃討作戦で民間人の女が兵士に紛れ込んでいたとハンジから聞いた時も、こうして天井を見上げていた気がする。
本当にクソな話だと思った。
きっとその民間人の女にとっても、クソ以外の何物でもない話だろうと分かっていた。
それが今では恋人にまでなっているのだから、本当にクソみたいな話だー。

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